これも医療ミスとは言いがたいが、まあ驚いた話であるとおもった。
以前、レーシックによる感染のことで辛口トークをしたものだから、
自分の業界には甘いのか、と批判されるがいやなのであえて書いておく。
今回のS歯科クリニックは、以前からとかくのうわさがあったようだ。
これはインターネット上の情報からなので、悪意に満ちたものもあるし、S院長が自ら書いた自己宣伝のものもあった。
しかし、5年間の保険医停止の処分というのはいかにも重い処断を受けている。
いきなりこんな処分があるわけではなく、歯科医師会を通して何度も改善の要請があるのが普通である。
ところが、何回言っても聞かない・・・・。ということだったんだろう。
なんと、驚いたことには、保険医停止の処分が不満だからといって、処分取り消しを求めて社会保険事務所を訴えている。
すでに判決が出ていて、S歯科クリニックの完全敗訴になっていた。
その判決文がどういうわけかネット上に流れている。
名前は伏せられているが、内容はS歯科クリニックと一致する内容なのですぐにわかってしまう。
その訴訟を起こしたために、保険医停止処分が一時的に停止されていたようで、それを目的に訴訟を起こしたのではないかという意見さえもあった。
なるほど、うなずける事実がある。
厚生労働省は、昨年の春にS歯科医師の歯科医師免許停止1ヶ月の処分を行っている。
保険医停止の処分と比べて、この時期が遅いのでおかしいなあと感じていたのだが、訴訟が行われていたので処分が一時的に停止されていたものと思われる。
インプラント体というものはかなりの高額のと聞いている。
何万円もするものらしい。
それを使い捨てるのがもったいないと思ったのだろうが、そのくらいのコストは負担するのがあたりまえだろう?
そのコストを含めて値段をきめているわけだから。
医療を金儲けと考えているからおかしくなるのだ。
そんなに金儲けを考えなくても、普通に常識的にやっていると常識的な材料コストを支払っても十分に経営していけるものだ。
良心を持ってやっていれば、永年の後にはかならず患者側には受け入れられるものだ。
事業を大きくして、人を大勢雇って、先生も複数使って働かせるようなやり方を、
”出世だ”とか”偉くなった”とか勘違いしている人がときどきある。
このS歯科医師もその一人だったのだろう。
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